賃貸仲介専門の不動産会社は基本的に仲介手数料で成り立っています。
ですが、仲介手数料だけで会社が成り立つ訳ありません。
仲介手数料以外にも不動産会社の収益に繋がるものが無ければ不動産会社はやっていけないはずです。
そこで、賃貸仲介専門の不動産会社がどのようにして成り立っているのか解説していきます。
賃貸仲介専門の不動産会社の収入源は何だろう
賃貸仲介専門の不動産会社の売上構成5選①仲介手数料
賃貸仲介専門の不動産会社で一番の収益源は仲介手数料です。
仲介手数料は元手が掛からないので、そっくりまるまる利益です。
単純に【仲介手数料×成約数】と考えても良いかもしれませんが、このご時世、だまって仲介手数料を賃料の1ヵ月支払うお客様は少なくなっています。
最初から仲介手数料の金額を聞いてくるお客さんもいますが、お申込をしている最中に仲介手数料の金額を聞いてきて賃料の50%じゃないと他の不動産会社に行きそうな雰囲気を出してくるお客さんもいます。
仲介手数料を賃料の50%と考えているお客さんも多く、そんなお客さんばかりになってしまうと経営が成り立たなくなってきます。
ですが、仲介手数料50%を前面に押し出している賃貸仲介専門の不動産会社が多くなってきたように思います。
仲介手数料が50%だと、そんなにお客さんは来てくれるのでしょうか。
そして経営は成り立つのでしょうか。
賃貸仲介専門の不動産会社の売上構成5選②広告料
お部屋を成約すると、管理会社もしくは大家さんから賃料1ヵ月分の広告料(お金)をもらえるものがあります。
広告料は賃料の1ヵ月分だけでなく、多いところで賃料の3ヵ月分とか4ヵ月分とかもらえる物件もあります。
大家さんが自主管理をしているような物件は、ほぼほぼ賃料の1~2ヵ月分の広告料がもらえます。
管理会社の中には成約に至った場合、広告料を営業マン個人に払ったり、賃料分の商品券を営業マンに渡したりするところもあります。
賃貸仲介専門の不動産会社で働く営業マンは、上記に書いたような広告料を貰える物件を決めれるよう営業を行っています。
若い営業マンは特にですが、売上が上がれば歩合・インセンティブ・その他副収入に心奪われ、お客さんの事より自分達の利益の考えがとても強くなりがちです。
賃貸仲介専門の不動産会社で働いている20代30代の若い営業マンは、広告料が付く物件を積極的に決めるようにと上司から言われているはずです。
裏を返せば、その広告料分の契約金を安く出来るという事です。
賃貸仲介専門の不動産会社の売上構成5選③付帯商品
この付帯商品というのが一番いらないような気がします。
管理会社が契約条件に入れて無くても、仲介を行っている賃貸仲介専門の不動産会社が勝手に管理会社の承諾も得ずにお客さんに紹介して当たり前のように売っているものが付帯商品です。
付帯商品と言ってもピンとくる人は少ないと思いますが、鍵交換・消火器・消火剤・室内消毒消臭・入居サポートのようなもので10,000~30,000円位のものが主流です。
管理会社が契約条件に付帯商品を付けているケースも多くなりましたが、そういうものを付けない管理会社もまだまだあります。
賃貸仲介専門の不動産会社の営業マンは、この付帯商品も付けて売上を増やしています。
基本的に普通に売ろうとしたら9割方いらないと言われてしまいますので、あくまで契約条件で当たり前って感じを装って売っている営業マンが大半でしょう。
会社として利益を求めるのは悪い事ではありませんが、契約条件でもなく黙って付帯商品を売る事はお客さんの為にもなってないですし悪のような気がしてなりません。
そのうちニュースやネットで叩かれる賃貸仲介専門の不動産会社が出てくるんじゃないかと思います。
賃貸仲介専門の不動産会社の売上構成5選④取次手数料
取次手数料は、インターネット取次業者・引越し業者・ケーブルテレビ会社などに顧客情報を流して紹介料として手数料をもらうものです。
10年程前ではインターネットの取次1件当たり3万円程貰っていた時もありましたが、今では1件当たり1万円程度です。
その他の取次手数料もそこまで大きな金額ではありませんが、件数が多くなると馬鹿には出来ない金額になるので成約に至ったお客さんには全て取次業者に顧客情報を送るようになっています。
さすがにお客さんの了承を得てからやっているとは思いますが、何も説明せずにやっている若い営業マンもいることでしょう。
そんな場合、大体クレームになります。
賃貸仲介専門の不動産会社の売上構成5選⑤紹介料
大家さんが自主管理を行っている物件を紹介して契約する場合、お客さんには自社と提携している保険会社・保証会社と契約してもらう事になります。
そうすると、提携している保険会社・保証会社から多くは無いですが紹介料をもらえる約束をしているのです。
少ないですが紹介料も売上の一部です。
賃貸仲介専門の不動産会社の収入源は何だろう(まとめ)
賃貸仲介専門の不動産会社の経営は基本的に自転車操業です。
毎月毎月、お金を追いかけているといっても過言ではありません。
仲介手数料だけやっていける訳ありませんし、お金にならないサービスは行いません。
元手が掛かっていない営業ですが、一つ一つの利益が少ない事も事実です。
賃貸仲介専門の不動産会社は、この先、仲介専門だけで続けるのが難しい時代になりそうです。
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