『国が家賃を払ってくれるんだから一番安心じゃないか』と生活保護を受給されている方に言われる事がよくありますが、お部屋を借りるのはそういう金銭面の問題だけではないのです。
生活保護受給者の方の部屋探しはかなり難しいので、不動産会社の方もあまり良い顔をしない事が多いと思います。その理由として以下の事が挙げられます。
- 了承を得られる物件が少ないから面倒
- 物件を探す時間や契約までの時間が掛かる
- 時間を費やしても審査で落とされる事が多い
- 連帯保証人や緊急連絡先がいない事が多い
- その他、様々な理由あり
生活保護受給者の部屋探しが難しい理由①了承を得られる物件が少ないから面倒
家賃は世帯人数・地域によって決められていますから、部屋探しの条件を伺って決められた家賃内の物件を片っ端から確認を取っていきます。
仮に家賃を5万円までで探したとして、30件の物件があったとしても生活保護を受給されている方を了承してもらえる物件は1~2件程度です。
生活困窮・病気や怪我で働けない・高齢で年金が少ない・シングルマザー、様々な理由で生活保護を受けている方がいます。その中でも、精神疾患(病気)で働けない方の部屋探しは特に難しくなっています。
精神疾患を患っている方を入居させた場合、大家さんや近隣住民に迷惑をかけてしまう事が多い為、ほぼ断られてしまいます。
それだけに限らず、色々な問題がある方が多いので不動産会社・大家さんから事前に断られてしまいます。
生活保護受給者の部屋探しが難しい理由②物件を探す時間や契約までの時間が掛かる
①で書いた通り、生活保護を受給されている方に紹介出来る物件は少なく、了承を得られる物件を片っ端から調べるしか方法はありません。探すだけ探して見つからない事すらあります。
仮に物件が見つかったとして、次は気に入った物件の募集図面を担当しているケースワーカーに見てもらい、OKが出てからようやく申込書を書くことが出来ます。
申込書を記入しても審査で落とされる事も多く、何度も探し直しをする事も少なくありません。
審査が通過して、ケースワーカーとやり取りをした後に契約金の入金をお願いしますが、入金にも時間がかかってしまいます。
手間と時間が掛かるのです。
生活保護受給者の部屋探しが難しい理由③時間を費やしても審査で落とされる事が多い
保証会社の審査も落とされてしまう事が多々あります。
連帯保証人や緊急連絡先になってくれる身内の方がいないケースもありますが、やはり信用の低さが原因ではないかと思います。
審査はお金の支払い問題だけではありません。
問題を起こしそうな方、問題が起こった時に対処が難しいそうな方は、誰でも受けたくはないはずです。
生活保護受給者の部屋探しが難しい理由④連帯保証人や緊急連絡先がいない事が多い
連帯保証人や緊急連絡先がいないと審査を通すことは出来ません。
もし何かあった時、被害を被るのは大家さんや近隣住民です。
本人じゃ解決する事が出来ない場合、連絡を取ったり代わりに対処してくれる方がいないと大家さんや保証会社も不安になります。
生活保護受給者に限らず、連帯保証人や緊急連絡先は必ず必要になります。
生活保護受給者の部屋探しが難しい理由⑤まとめ
生活保護を受給されている方は色々な事情や問題を抱えていますが、中にはあきらかに不正受給をしているのではないかと思われるような方もいらっしゃいます。(擦れている人やガラの悪い人)
お部屋を紹介する側として、そういう人達には紹介したくないなぁ、契約後にトラブルありそうだなぁと直感的に思ってしまいます。
実際、私が不動産業界に入りたての頃に売上欲しさにそういう方にお部屋を紹介して、入居してからトラブルを起こした事がありました。
もちろんやむを得ず生活保護を受給されている方もいらっしゃいます。
その方達は、一生懸命に対応してくれる新人営業マンがいる会社を探す事をお勧めします。
私が上司の立場なら、新人営業マンに経験や勉強にと一生懸命に対応するよう指示をします。
会社によって考え方が違うと思うので外れを引いたらごめんなさい。
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